アルフォン少尉の館 屋根裏の手記

館主碧髪のサーダによる2005年10月下旬からの更新記録を兼ねた製作秘話

小説家にならない理由

2007年04月18日(Wed) 22:51:50

 字が小さくて見づらいので、htmlちといじった。暫くはこの十字架なテンプレートでいくよ。わりと最近気づいたんだけど、下の表示が「Pege Top」になってて恥ずかしいんだけど。綴りが違うんだよ。共有テンプレートに提出してくれるのは有難いが、しっかりしてくれ誰かさん。

 さて、エラソーなお題目である。昔、本気でなろうかと思ったことがある。(ささやかな)賞取ったりもした。その道の学校に幾つか(ほんの少し)行ったりもした。現場の小説家に教えを乞うたりもした。作品を出していると、世話好きのヒトがいて先生を紹介してくれたりする。そうそうたる顔ぶれだった。有難かった。まだヒトの下で働いていた頃、本業の仕事が薄い時、添削のアルバイトなんかも下積みと割り切ってやったりした。

 しかし。

 本業にするには、余りにも自分の神経が細いと思った。とある著名な翻訳家で学者の方に作品を見て頂く機会があり、こういう内容のお言葉を賜った。「小説はストリップだ。『私を見なさい!』という強烈な自己主張がなければ小説家にはなれない」。その通りである。赤裸々な自分を世間全てに向けて曝け出さねばならない。自分にとってどんなに大切な思い出でも、どんなに愛おしい者のことでも、ひとたび小説に書いてしまえば下劣な大衆の生贄になってしまうのだ。生きながらの腑分けをされることになるのだ。

 例えばさ、電車の中吊り広告で「女性自身」だのというゴシップ誌の宣伝がひらひらしてるだろ。この頃は余り電車に乗らないで済むような身分になったけど、たまに乗ると、やれやれと思うわけよ。大阪のヒト風に言うと「えげつなあ」。まさに、えげつないという言葉はあの手のゴシップ誌のためにあるようなもんだね。それを面白がって読む下劣な輩がいるから続いてるんだろう。ちょっと小綺麗な女のヒトがいて、おっ、と思っても、小脇に抱えているのがフィガロとかエルとかでなく女性自身だとおつむの度合いが知れてしまう。一気に興醒め。

 つまり、そういう下劣な人々にまで自分の最も大切なものを開示して見せるというのは、どうしても躊躇われるのだ。

 ここ二年近く、ウェブログを書くことである程度自己開示をすることには慣れた。好意で開いた場を土足で踏みにじられた挙句、好意で消してやった粗相をまた穿り出すなどという下劣な輩も居た。だが、それは大した問題ではない。そいつは自分で自分の下劣さ加減を晒して自滅しただけのこと。軽蔑すれば済む。縁無き衆生は度し難し。そいつは一生恥と罪を背負って生きねばならないのだからね。それどころか死んでも消えない罪なのだ。
 しかし、こういう下賎の民とまでどこまでも笑顔で関わらねばならないのが、プロフェッショナルなのである。厭なものは厭、そう言えるのがアマチュアの特権だ。誠実でありたいと思っている。だから、お付合いがどうのこうのと我慢することなく、下劣なものは下劣と言えるフットワークの軽さを保っていたい。

 一言、分を弁える言葉を付け加えておけば、勿論小説家として糊することができるためには才能と運と持久力が無ければならないことは知っている。プロにならない、のではなく、なれない、のであることを知っている。

 この春、自著が出た。小説ではない。亡き恩師に、せめてもの供養になればと思う。

 ぢゃ。ひみつ基地
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ルイサダのショパン再び

2007年04月16日(Mon) 11:15:55

 スーパーピアノレッスン再放送が始まった。これは初回放送時見ていなかったのでテキストも買って待っていたんだけど、第一回を見逃したー! 土曜の真昼間なんてちと無理だわな。それで、やっと第二回録画して見た。

 ルイサダという人はわたくしは疎くて、えらい人であることしか知らなかったんである。素人だね。もぐりだね。勿論ヤノピの専門家ではないし、趣味で弾くといえるほどのものでもなく、御披露できる曲なんぞ今は無い。強制されたらムソルグスキーとかで煙に巻いて誤魔化す。でも、やっぱりこういう一流の先生がつけてくれる稽古は見るだけで学ぶものが沢山あるよね。

 ルイサダ、最初のレッスンは『華麗なる大円舞曲』、つまり、ワルツの一番で、誰でも聴いたことのあるあの曲だ。二十年くらい前に弾いたなあ・・・・・・などと懐かしく思い出しながら見る。自分の楽器が、リアルに、あの深い和音を奏でた時の感激がフラッシュバックする。この(駄)楽器で本当にこんな響きが出るんだ、と実感したら涙が出るほど嬉しかった。それ以来ワルツ集のめぼしい曲を漁り、プレリュードやマズルカやエチュード、そしてかのノクターン#20に辿り着く。。。お陰でノクターン集は随分聴き込んだよ。フー・ツォンの、今は絶版みたいだけど。ショパンという作曲家の作品は女々しくて嫌いなんだけど、嫌いなくせにいつの間にか戻って来てしまう、ヤノピに関わったら弾かず/聴かずにはいられない曲なのだ。

 ただ、指導しながらルイサダはミスタッチを何度もしていて、おや、と思ってしまった。これはどういうこと? 旬を過ぎて指が動きづらくなったんだろうか。模範演奏でも違う音があったような気がしたのは自分だけだろうか? 解釈は凄く面白かったけどね。

 因みに過去テキストもまだあるうちにどぞ。こういう雑誌類は売り切れたらそれっきりだから。   

コミックとは言え色々に

2007年04月16日(Mon) 00:26:09

 外出するとふらふらーっと本屋に寄っちゃうんだよねー。おやおや『地球防衛家のヒトビト3』が出ているではないか。即刻買い。新聞を取っていた頃からまだ続いてるとは、フジ三太郎並みに続くかな?! でも命削らないようにして欲しいな。  1と2も抱腹絶倒、まだお持ちでなければ是非どうぞ。

 それから、おお、『ダーリンは外国人』で一世風靡したトニーとさおりのカップル、今度はイタリアに行った。『イタリアで大の字』先日見るともなく「英語でしゃべらナイト」とかいう番組ちらっと見た時に、何とトニー本人が出ていたよ。流石に言語学関係の学者だけあってクイズで一番正解率が高かった。本当にさおりさんの描くような顔をしているね。ともあれイタリアはいいなあ。また何度でも行きたいなあと思うような本だったよ。アマゾンでは随分漫画家としてのさおりさんに辛口なこと書くレビュアーが多い。んー、確かに旦那の面白いキャラクターと博識でもってるところはあるけどね。

 そのほかにも色々お勉強の本を買ってしまったんだけど、それは置いといて(別のとこに勝手に書いてくるから)。コミックとは何ぞや。これら二つとも、一応コミックの分類なんだよ。かたや四コマ社会時評、かたや漫画を使った旅行記。日本では手塚治虫以来ストーリー漫画が漫画の王道で、その伝統のお陰で日本のMANGA・ANIMEが世界に認められるようになったわけだけど。
 でも、こういう漫画も大いにありなのだ。

寺へ・・・

2007年04月15日(Sun) 23:57:02

 ・・・などというパロ投稿がありましたな80年代初頭。なつかしやー。http://www.terra-e.com/綾乃さんとこで初めて気づき、第二話から録画成功。http://www.mbs.jp/terra-e/その昔、映画館でやってる頃はまだその凄さを知らなかった。テレビで映画を放送してくれた時、すっかり虜に。キース・アニアンはのちに凄惨な飛び降り自殺する沖雅也だったなあ・・・・・・

 で、竹宮惠子である。女のくせに(注:一般的に女仕事は半端だと思っている)凄いSF設定を考えつくもんだと、その才能に感心した。当時の松本零士でさえ敵わないと思ったよ。基礎的教養が段違いなのだ。以後、竹宮の作品は手に取るようになった。少女漫画の甘さは苦手なんだけど、ホモもそういう趣味ないのでつまらないんだけど、それ以外のところではやられっぱなしだった。頭のいいお方なのである。

 かつての『地球へ・・・』映画版は、音楽さえ良ければ『ヤマトよ永遠に』なんぞ同時期の駄作映画は吹っ飛んでいただろうな。今からでも遅くない。 原作本も新しいのが出たそうだし、是非お手元へ。

 ちょっと笑っちゃったのは、ナレーターがスカール閣下若本規夫だったこと。

Erlkönig

2007年04月11日(Wed) 22:59:42

 ここ数日のマイブームというか何というか。『魔王』が頭の中を巡って離れないのである。ドイツ歌曲と言えばシューベルト、シューベルトと言えば歌曲王。中でもこれは男なら一度は歌いたいよね。

Ich liebe dich, mich reizt deine schöne Gestalt;
Und bist du nicht willig, so brauch ich Gewalt.

私は君が気に入った 君の麗しい姿にそそられる
厭だと言うなら 力ずくで連れて行くぞ

 歌手は、父と幼い(多分病気で幻覚を見ている)息子、そして息子にだけ見える魔王の、三役を演じ分けなければならない。上は佳境のところの台詞だ。ぞくぞくするほどエロチック・・・・・・わたくしはドイツ文学の専門家ではないのだが、僭越ながら好みを言うとゲーテよりシラーの方が好きだ。それでも、魔王に関して(だけ)は唸ってしまう。

 流石に幼稚舎で聴かせることは無いと思うが、中等部では鑑賞課題ではないかな。昔、とても珍しい女声版を聴かせて貰ったけど、やっぱりこれは男でないと感じが出ない。聴いたことある人もない人もまた聴いて、歌おうよ。

 ついでに館的配役。 父: 古代進 息子: 雪 魔王: アルフォン少尉
 わははははははははえろいーっ!

ダリオさんのこと

2007年04月08日(Sun) 21:42:04

 グラハム・カーの『世界の料理ショー』が大好きで、今丁度『続』の方をフーディーズチャンネルで放送してるのだが、今日も、はー楽しかったーって終わったところで何やら聞き覚えのある声が。
 えーっ、なんでダリオっちがこんなとこに出てるの!? と思ったらイタリア特集の枠だった。http://www.foodies-tv.com/programs/index.html 番組は一時間。いやはやこれがまた楽しかったー。日本語とても上手くなったね。顔立ちが女顔なので幾つになっても子供みたいで可愛い感じ。何と、トリノの自宅にまでカメラが入ってしまって、パパにマンマに自慢のジャズマンおにーちゃん、親類縁者勢揃いのパーティーの様子まで。いいのかなあ。

 改めましてだね。ダリオさんとはイタリア語講座で10年選手、大活躍の名物イタリア人青年ポニッスィ家の次男である。今はオペラの演出とか、そちら方面で偉くなってしまったのだが、テレビイタリア語講座の時代には毎回歌って踊ってパフォーマンスに女装の、元気ぼうやだったんである。当時からよく毎回あれだけのアイディアが出て来るもんだと感心することしきりだったけど、語学講座を卒業して、芸術家の仲間入りを果たしたんだね。

 どうもダリオさんとは縁があって、渋谷の駅(広いのに!)ですれ違ったり、郵便貯金ホール行く途中(絶妙のタイミング!)ですれ違ったり。昔、くだらない小説を書いていた時代に、ちょっとあの特異なキャラクターをモデルに使っちゃったので送って差し上げたら「にほんご」でお礼状が来た! 律儀なヒトである。まああれだけのパワーのある人だし当然ファンクラブもあるらしくて、会報も同封してくれてたんだ。http://www.mondodario.com/ テレビの画面ではいつも明るい元気なダリオっちだけど、飼い猫が死んじゃって傷心の頃だったとか。。。人生いいことばっかりではないよね。
 でも、今日の番組でトリュフ探し犬のロッキーと戯れている様子見たら、嗚呼良かった、って、そう思ったよ。元気になってまた頑張ってるね。動物好きな人って悪い人いないんだよ。(かく言うわたくしにも大抵の動物が擦り寄ってくるのさなんつってぢまん!)

 イタリア語は明瞭な発音でとても聞き取り易い。フランス語のように発音されない文字があったりということはhのほかは殆どないので、安心して聞いていられる。聞いた通りに書き取ればほぼ正確な文になる。
 ダンテの『神曲』は少し古いイタリア語で書かれていて、本自体も日本では入手がちょっと難しいのだけど、いつかは原典とがっぷり四つに組んで読みたいと思っているんだ。近代以降は文化的にフランスとドイツに押し切られてしまったイタリアだが、ウンベルト・エーコのような凄い教養人も少数ながら輩出しているよ。観光だけの国ぢゃないぞ。頑張れイタリア! ついでに頑張れダリオっち!

転石苔生さず

2007年04月06日(Fri) 00:18:03

λιθος κυλινδομενος το φυκος ου ποιει.
   (Αποστολιος)


 ということで、現在はもう一冊を最初から進めているところ。こっちの方が易しい。また宣言しとこ。GW終わるまでに全20課仕上げるぞ。

 前の記事で、何だか紗月さんにお土産頂くほど(ちがっ!)感心されてしまって恐縮だけど、そんなにできないよ。古典語は読めればいいだけだし、書く聞く話すの技能は必要ないし。尤もその読むだけがなあ・・・・・・少年時代のヘッセのように車輪に敷かれるヒトビトが沢山いたわけよ。縦横無尽に古典語ができる教養人を、わたくしは剣術使いよりかっこいいと思う。

 因みに現代に生きてる著名人でかっこいいと思うヒトを挙げると、中沢新一。ほかにも居るんだけど余り一般的に有名とは言えないからなあ。あと、プロジェクトXなおやじたちもかっこいいよ。好きだよ。





 単語カード代わりに使用したのはこれらのマニアものである(あーやっぱりハナシがそっちに行くよ)。一ページ一文、原語と訳語を表裏に書き、朝の散歩で歩きながら覚えるのさ。