アルフォン少尉の館 屋根裏の手記

館主碧髪のサーダによる2005年10月下旬からの更新記録を兼ねた製作秘話

「霊安室」に「夢幻」収納

2007年05月23日(Wed) 20:59:41

ό βίος βραχύς, ή δέ τέχνη μακρά.

 前回の小説「憐れみの処方箋」が調べてみたら昨年10月だったので、実に7ヶ月ぶりの新作ということになるね。自分でもびっくり。まあ、リサガスに引っ越したヒトとしてはヤマト界にちょっとでも帰って来たこと自体不思議な気もするので、その辺は無いよりましと割り引いてくれ。

 「夢幻」という言葉は1980年秋のアニメージュ記事から。『ヤマトよ永遠に』特集で「三つの愛」だったか見開きのページがあった。「絆」は勿論古代と雪、有人機基地での炎の抱擁場面。「思慕」は娘サーシャ、「君は何か隠してるね」の場面。そして「夢幻 ―― アルフォン ――」は「美しいひとだ君は」と雪の頸を上向かせる場面。

 思えば、この言葉はかの折始めて学習した。だって、使わないだろ普通。「むげん」で辞書をひくとまず「無限」が出て来る。アニメージュの徳間書店も流石に当時新進気鋭の出版社になりつつあったところで有能な記者のヒトが居たんだね。

 ただし、「夢幻」という限りアルフォン少尉側からの意識であって、雪にとってアルフォンは悩ましい、また自分のしたことが恥ずかしい、後ろめたい記憶でしかない。ファイル名にしたchimereは「妄想」である。たぶん惑星ファンタムの語源となっているPhantom/fantomeは使わなかった。

 前記事にも書いたように、tabrisさんがプレ王に新作「アルフォン少尉」を発表して下さったことが引き金になってできたもの。これを機会にプレ王の音楽投稿作品を新たに色々聴いたり、聴き直したりした。更に過去のオフィシャルCDを引っ張り出してまた聴き直した。ついでに懐かしくなって採譜もした。音楽の力は凄い。一気にその時代へトリップさせてくれる。

 内容的には直接関係無いけど、やはりtabrisさんへ献辞をつけたいところだ。でも官能小説なのでご迷惑だと思うから、こそっとここで宣言するにとどめよう。

 それともうお一方、表現の技法という点でアイディアを頂いたのはビソコさん。アルフォンに囚われていた折の雪を小説にして下さっていたのは、わたくしが既にヤマト世界から離れて久しい頃だったらしく、すぐには気がつかなかったのだ。今回マップでの配置を初めてインデックスから並列にせず直列にした(別館特別展示室挿絵では連作なのでやってたけど)。背景と意識が切り替えられるんだよね。大した長さの小説ではないので三ページも使うのは当初躊躇われたんだけど、まあ表現技法ということで。

 リサとガスパールの実写漫画を始めるきっかけになったのもアイディアを頂いたからなのだ。いつも有難う ! このまま被害に遭わないでキャラクターサイトを維持できますように(以前からちょっと心配。あちらも古代ファンのためのサイトではなくデスラーが主役なんだよ。サイト主に読者の趣味を押しつけるのはおこがましいというものだ)。

 それと、素材提供元にも大いに感謝している。背景はラ・ボエーム様でこちらは建築当初からアルフォン少尉の寝室に始まり、色々と。館は各ページ重い。コクトーがやったように、コトバだけではない、全体としての視覚表現のつもりなのだ。読みたいから/もっと沢山の人に読んで欲しいから画像軽くして欲しいというご意見もたまに頂くのだけど、妥協はしたくない。エラソーですまんな。お気持ちだけ有難く感謝して頂く。どこかダイヤルアップ接続でないところからアクセスしてくれ。

 芸術作品にとって媒介(=メディア)の問題は大きなものである。版画をシルクスクリーンでやるか銅板でやるか、絵画を油でやるか水墨画でやるか、立体を大理石で掘り出すか粘土で彫塑にするか、相応しい表現というのは異なる筈なのだ。まあこんな小品断片を芸術作品と呼ぶほど自惚れてはいないけどね。

 残念なことに館のメインテーマとなったクロイスターアート様が閉じてしまわれて、もうウェブ上にデータが無い。本当に惜しいことである。

 素材サイトを沢山紹介して下さっているともこさんにも毎度感謝だ。丁度先方様の今日の更新作品素材が、同じ提供元だったりして意識がシンクロしてますね !(なにかと趣味が似てるんデスよわたくし。)

 昨日、PS2三部作特典DVDも2年ぶりに見た。『さらば』は増永絵で蘇るとやはり壮絶に美しい名作であるな。思想的には全く受け入れられなくなっても、二度と映画は見たくないと思っていても、興行的には名作になるよこれなら。『さらば』的バッドエンドは滅びの美学である・・・ゲームまだやってないけど ! この先やることがあるんだろうか ?

 そして三部作のプロモーション映像もまとめて見ると、あんな駄作映画( 注:『新たなる』も『永遠に』も芸術作品としてはかなり駄作だと思っている)がいいものに見えてくるし。増永さんは凄いねえ。そして、あんなおバカなアルフォン少尉をもう一度きちんと理由付け、25年経て敵ボスとして重要な役割を担わせてくれたスタッフの皆々様には感謝感激である。あらゆるゲーマーに酷評されても、わたくしはたとえ一人でもありのままをよしとして受け入れるよ。

 音楽だって、宮川曲と比べたらダメでしょう。比べること自体ナンセンス。ヤマト世界では神ですからな。それでも、艦隊戦が終わった後新しい艦が届くところのBGMとか、わりと爽快でいい曲だと思うよ。「有難う。以上だ」(by沖田)

続き

人生は短く、芸術は長し。
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